第92回 統計基礎講座 (6)標本誤差

2017年07月13日
三菱総合研究所 政策・経済研究センター 佐野 紳也

標本調査の結果は、母集団の真の値と一致しないことが多く、その差を「標本誤差」という。標本調査を実施する場合、標本誤差がどの程度になるか考え、標本数を決めることが多い。具体的な標本数の決め方は次項で説明することとし、ここでは標本誤差の推定方法を説明する。

1.標本誤差とは

「標本誤差」とは、信頼度と合わせて定義される。例えば、母集団の真の平均値X、標本調査の平均値x、標本誤差E、信頼度95%は、「Xはx±Eの範囲にあると推定でき、この推定は95%の確率で正しい(間違う確率は5%、100回中95回は当たるとも言える)」という意味になる。

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