第16回 ニューノーマル時代の『住まい』を考える ①変化する住宅の選択

2012年09月19日
三菱総合研究所 主任研究員 吉池 基泰

日本人を取り巻く環境が急速に変化し、消費のニューノーマル(新しい普通)が広がりつつある。この変化は、「住生活」においても例外ではなく、住居の選択に大きな変化をもたらしている。

 これまでは、単身で上京、結婚し、子供の誕生や成長に伴い広い家に住み替え、最終的には郊外に一戸建て(マイホーム)を持つという住宅に対する人々の共通の夢、住宅双六と呼ばれる価値観が存在していた。しかし最近では、こうした価値観に揺らぎが生じている。どういう変化が影響を与えているのか。それは、以下に示す3つの特徴的な社会・家族の変化である。

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