第53回 下流社会10年後調査 ②

2015年06月02日
カルチャースタディーズ研究所 代表 三浦 展

<消費構造の変化が歴然> 『下流社会』では、次のような図を掲載して、たとえば百貨店の紳士スーツ売り場の売上を考えたとき、下流の多い昭和33年(1958年)の社会から、中流が多い昭和48年(1973年)の社会になる過程で、下流よりも値段の高いスーツを買う中流が増えた分、スーツの売上が増大した、

しかし今後201X年に、中流が減り下流が増えれば、当然、売上は減少する、しかも中流ですらスーツの単価が7万円から5万円に下がるだろう、そこで売上を減らしたくないなら、減っていく中流にいつまでもこだわらず、増えていく上流に10万円ではなく20万円のスーツを買わせるべきだと主張した。

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