第6回 多様化する女性市場をとらえる ③生活資源と役割が消費・生活行動を規定

2012年03月15日
三菱総合研究所 事業予測情報センター

前回言及したように、ライフコースによって女性の消費・生活行動に差がみられる。その背景には、各ライフコースに属する女性の「生活資源」と「役割」の違いがある。

まず、生活資源には、経済資源、時間資源、家族資源の3つがある。つまり、所得という経済資源を何に使うか、1日24時間という限られた時間を何に費やすか、さらに、自分の生活に親や夫、子供等の家族がどう関わるか、この3つの資源配分によって、各人の生活が形成される。下図は、このうち、経済資源と時間資源についてのゆとり度を、各ライフコースについてプロットしたものであるが、明確な差が生じていることがわかる。
また、これらの生活資源と密接に関連した自らの役割、つまり、私、妻、母、職、娘という役割のどれに比重を置くかという選択の違いも、消費やライフスタイルの差異に影響している。

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