第3回 「甘味離れ」が進みつつある中国清涼飲料市場

2015年05月11日
三菱総合研究所 事業予測情報センター 劉瀟瀟

中国の清涼飲料(ソフトドリンク)市場は、炭酸飲料、お茶、缶コーヒー、果汁飲料、スポーツ飲料、ミネラルウォーターなどから構成され、2013年の消費量は約14,359万トン(注1)であり、一人当たり約110リットルである。それに対し、日本の2013年の清涼飲料市場は2,062万キロリットル(注2)であり、一人当たり約160リットルである。中国の清涼飲料市場は巨大であるだけなく、増加する余地がまだまだある。

 ところで今日の中国人にとって、「飲料」と言えば、コカコーラ、栄養快線(ヨーグルトとジュースのブレンド)、ネスレコーヒー、ヤクルトなど甘いものが一般的であり、砂糖入りのボトルのお茶もごく普通の飲みものである。
 これに対し、日本人は「お茶になぜ砂糖を入れるのか?!」と疑問を感じることが少なくないだろう。なぜ、中国の飲料は、甘いのだろうか。

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